[コメント] 山椒大夫(1954/日)
初めて妹がほしいと思った。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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とりあえずそんなこと言ってられる映画じゃなかった。
残酷すぎる!(特に最後の母親の姿が)
しかしそんな中で、母の想う心の強さや家族の絆に胸打たれた。
せめてこれからの二人が少しでも笑って暮らすことが出来ますよう…と思わずにはいられない。そんな甘いものじゃないとは分かっていても。
それにしても(やっぱり言うが)なんて美しくて可憐な妹。母親に勝るとも劣らない。やはりうつくしい親に育てられた子はまたうつくしいのだ。そんなことまで思わせる役者と制作陣の素晴らしさに脱帽。幼い頃の厨子王が若干大根なのが悔やまれるところだが。
あと山椒大夫って悪い人だったのか、とこれを観て初めて知った。なんとなく優しいおじいちゃんかと思っていた。
一発逆転の大出世してその山椒大夫を出し抜くところなんかもうたまらなく痛快!
と喜んでいられる映画ではなかったのだが、しかしこれはもう素晴らしい映画です。
たとえよく知られた話でも、原作が元の話でも、ありきたりな話でも、登場人物の感情面の表現やそれを観客に知覚・体感させる手段ということにおいて、映画は映画なんだ、ということを改めて認識させてくれた。こういうストレートな話だからこそ、かもしれない。またそれ故に難しいだろうと思うのだが、これは見事です。
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