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[コメント] 赤線地帯(1956/日)

赤線廃止二年前の騒然とした空気を捉えた意義深い群像劇であることは確かだが成沢昌茂の脚本はおセンチに過ぎ踏み込み不足で誉めようがない。女優では若尾文子の圧勝。他が悪いのではなく彼女が素晴らし過ぎるのです。
町田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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巨匠溝口健二は、その恐るべき冷徹さで、若さと実行力を持つ成功者「やすみ」(若尾)を増村ら新人に、色々なしがらみからはみ出すことの出来なくなった他の娼婦たちを自分(たち)自身に喩えているのではないだろうか。

とまれ、溝口はこれだけ艶っぽい素晴らしい女優に成長した若尾文子を信頼する助監の増村に引き継げたのだから、これが遺作になって本望だったのじゃないかな。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] ゑぎ[*]

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