[コメント] グエムル 漢江の怪物(2006/韓国)
久々に、物語なんかどうでもよくなるような気持ちのいい画を見た。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ほとんどギャグみたいなきっかけで怪物が生まれ、ほとんどギャグみたいな正義感でもって米兵が立ち向かい、ほとんどギャグみたいな葬式では、ほとんどドリフみたいに泣き喚く家族……その他、この映画は「ほとんどギャグみたいな○○」でほとんどが占められていて、物語的にはほとんどダメ映画だと言っていいと思う。
だが、120分のほとんどが渾身の「画」によって支えられている。実に隅々まで意識が行き渡っていて気持ちがいい。バカのひとつ憶えのように弓を引き続けるペ・ドゥナの行動がついに結実するあたりなど、胸のすく思いだ。っていうか、ペ・ドゥナをランボーにしてしまおうという発想からして気持ちがいい。
ポン・ジュノにはこの「画」がある。これだけ力強い筆致で描かれれば、少々の破綻や笑えないユーモアも許したくなってしまうのが人情ってものです。
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