[コメント] マイアミ・バイス(2006/独=米)
麻薬か媚薬か。
結論を言うと、コン・リーはコリン・ファレルごときに扱えるタマじゃなかったということだ。
鑑賞後は彼女の印象ばかりが強く残り、麻薬潜入捜査という柱はどこへやらという中途半端な状態である。これは監督も含め皆が彼女という媚薬の虜になってしまったゆえのことであろうし、彼女のファンとしてそれは嬉しいことでもあるのだが、作品のことを考えるとやはりこれではいけない。麻薬か媚薬かという判断のもと、より厳密な精査が図られればもっと面白い作品になったのにと、すごく残念な思いだ。
特に気の毒だったのはジェイミー・フォックス。同じ監督の『コラテラル』は得な役まわりだったが、この作品に関しては完全な演じ損。せっかくの彼の魅力がほとんど生かされない中途半端な扱いであった。
また莫大な予算を投じたであろうロケ撮も部分的には素晴らしいものがある(特に夜の場面。マイケル・マンの夜はいつもいい)のに、作品全体の中には効果的に溶け込んでいなかった印象があり、これも残念だった。
次回はもっとこってりとした濃い味付けのマイケル・マン作品が観たいものだ。
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