[コメント] アポロ13(1995/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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これはレビューを書くのが本当にワクワクする作品だ。
子供の頃から百科事典を眺めるのが好きで、毎日のように眺めていたが、中でも一番好きだったのは宇宙についての話だった。子供の頃、色々本を買ってもらって、繰り返し繰り返し読んだものだ。アポロ11号の月面着陸の話から、アポロ計画の終了まで(ちなみに私の名前は父が付けたものだが、祖父は宇宙に関する名前を付けたかったそうだ。ちなみにその名前は弟に付けられている)。宇宙の話は生まれたときから関わっていたんだな。更にレンタルビデオが出たとき、1500円もかけて数本のビデオを借りたが、その内の一本は『宇宙からの帰還』だった(勿論事前に立花隆による原作は読んでいた)。ここでもアポロ13号のことは触れられていたっけ。
それで本作の劇場公開の時は喜び勇んで劇場へと向かっていった。
あまりに有名なアポロ13号事件を豪華キャストを用いてドキュメンタリー形式で作り上げた作品。実際これは本当にあったことなので、映画的演出より事実の方に重点が置かれている感じ。それだけに内容的には非常に重めな印象を受けるのだが、その辺は充実のキャスティング。ちゃんと見せ場を自分の所に引き込むことも忘れてない。大変興味深く観ることが出来た。
CGの使い方も上手く、確か『ジュラシック・パーク』と本作によって、映画へのCGの用い方が決まっていったのだと思う。映画史においても重要な作品の一本だったのではないか?CGとは、あり得ないものを画面に出すだけではなく、カメラでは本来撮ることの出来ない“本物”を画面に映し出そうとする方向性をも持っていると言う事。その方向性こそをこれからも持ち続けて欲しいものだ。
プロ意識と言うものをこの作品を観ると考えてしまう。特に私はよく何事もよく諦めてしまうタイプで、多分本当の危機に陥ったら、真っ先に死んでしまう人間なんだろうな。と実はこの作品を観て思ってしまった。
それは今の仕事に就く前の話。将来について非常に不安に思っていた時期にこれを観た。仕事に命を賭けると言うこと、信念を持つと言うこと。そんなことが私に出来るんだろうか?柄にもなく真面目にそんなことを考えていた。
それで今レビューを書いていて考えるが、今の仕事について、本当に私はプロとしての意識を持っているのか。この仕事に命を賭けようと言う気持ちがあるのか。再び襟を正して考えている自分がいる。
映画とは本当に素晴らしいものだ。観たときだけでなく、こんな時にも自分ってものを考えさせてくれる。
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