[コメント] マリー・アントワネット(2006/米)
願わくは、「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラを、レット・バトラーを。
一流デザイナーの手によるきらびやかなコスチュームに本物のヴェルサイユ宮殿、それらの放つ輝きと絢爛たる佇まいを湯水の如く浪費するのがソフィアの流儀か…。まさに貴族的贅沢の極みです。
一方、完璧な舞台で繰り広げられるマリー・アントワネットの物語は無いに等しい。ドラマを描かないのは承知の上。そんなソフィア・スタイルもまた一興、と思われる向きも少なくないのでしょう。男性諸氏におおむね好評な気がするなあ。マリーを演じるキルスティン・ダンストは美しいし(バックヌードも披露するし)。
私が観に行った時に、前の席に中学生くらいの仲良し5人組といった女の子達がいました。開幕前から「パンフレット読まな〜(読まなきゃ)」だのとはしゃいでいて、可愛らしいなと〜思って見てました。まさにガーリィな、劇中のマリーが異国へ嫁いだ時と同じ位の年頃の…。
彼女たちには、この映画はどう映ったのかしらん。他人事ながら、気になりました。---まだ幼い感性に、この見せかけの豪華さが孕む虚ろを感じ取り、味わうような見方は無理だったのじゃないかな…。感想が「お菓子食べたくなったね」だけだったとしたらもったいない、ガーリィな時間は瞬く間に過ぎてしまうのです。
少女達よ、同じ見るなら本物のロマンを、映画を見てほしい。毎日世界のどこかで上映されているという、『風と共に去りぬ』を!願わくば…。
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