[コメント] ドリームガールズ(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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歌も曲もストーリーも申し分なし! 本当は4点をつけたいんだけど、思うところは考えて見れば実は意外と色々ある。 ジェニファー・ハドソンの歌唱力は大迫力だし、ビヨンセは綺麗だし(登場時のぶっとい眉も可愛かった)、数々の犠牲の上にのし上がって行ったドリームズに自分達の手で幕を下ろすシーンはジンと来ました。 エフィがリードではドリームズは売れなかったろうし、ディーナやエフィの成長もなかったろう。今まで踏み越えていったものをなかったことにするのではなく、全てを受け入れて内包したの最後の『4人のドリームガールズ』は胸に来るものがありました。 カーティスのことも、描かれなくとも許したと予想しますよ。 カーティスが見たものも、エフィ兄妹やディーナが描いたものも、形は違えど同じ「夢」だったのだから。
ただ、エフィに関して言えば「今までのあたしとは違うの。全部最初からやりなおし」っていう浅はかな独白ソングで唐突な復帰を果たしたのは正直粗っぽ過ぎるんじゃないかと思いました。逆にエフィがドリームズを去るシーンの「アタイは絶対アンタの傍を離れないよソング」(ごめん勝手に命名)は凄い迫力だったけど正直くどいし怖かった。(実際アレやられたら男は間違いなく引くだろ) なんとなく後半は楽曲や歌唱力におんぶに抱っこな感じで脚本の粗っぽさを感じたので マイナス1点。
そしてもう一つのマイナス点は、マイナス点というよりは、どうしようもない価値観の違いによる、あげられない1点。島国日本で生まれ育った黄色人種である私と、黒人文化の歴史に怒りと誇りを本気で持てる大陸の人たちの間に聳え立つ、越えられない壁。 本当の意味で私はこの映画を愛することは絶対出来ないのだろうなという寂しさが残った。
素敵な音楽に興奮すればするほど、なんだか仲間に入れてもらえないような寂しさが募る。これが人種の違い。越えられない歴史の壁。
というわけで3点をつけるんだけど、それでも、この映画は私は大好きなのだ。矛盾してるようだけどやっぱり好きなのだ。田舎者の少女達の夢と、別れと、栄光と、挫折。これだけでご飯3杯いけるよね。最初に揃いのやっすいオレンジ色のドレスを着て不安そうに手をつなぐ3人は今思い出しても涙腺が緩むくらい素晴らしい。あれだけでもう「名画キタ」と思えたもんね。 3点つけるには忍びないほど、ドリームズは魅力的な女の子達だったもの。役者だけ言えば5ですよ!その内4点に評価を変えるかもしれない。限りなく4な3。
「私達はドリームガールズ あなたの夢を支えてあげる」
みたいのだっけ? あのテーマソングは凄く素敵な歌だよね。
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