[コメント] ONE PIECE ワンピース エピソード オブ アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち(2007/日)
まず、やぶからぼうなオープニングに面食らった。まるで途中から見始めたような唐突さ。最初の方、話が全然見えないよ。
一体何だと思っていたが、家に帰ってこのサイトの他の方のコメントやあらすじを読んでようやく納得。なるほど、原作のエピソードの一部なのか。道理で全体的にもスケールが大きそうな割に人物描写がアバウトでわかりづらいと思った。
『ONE PIECE』の一番肝になる部分である仲間の絆や、ユーモア溢れる会話のやり取りはきっちりと描かれている。それに加え、劇場映画ならではの大きな流砂の渦や上手い具合にちりばめられた画面の砂塵、そして戦場シーンの大勢のモブキャストが入れ混じるド迫力、しかも泣き処も万全という良作。それだけに、このストーリーの不親切さは実に残念でならない。大体、ラスト大詰での“仲間の証の腕の×印”、これの説明も劇中でなされないとなると、あれが何を意味するのか、知らない人には通じないのでは。
原作ファンの子ども達には通じているのだろうが、付き添いで来た大人には見えない部分が多い映画。
どんな子ども向け映画でも観客には大人もいる。しかも昨今、子どもだけでの映画館の入場が制限されつつあるのでこれから付き添いの大人の割合はどんどん増えるだろう。そうした付き添いでも「金さえ払ってくれれば良い」というのではなく、大人も子どもと一緒に楽しめる映画づくりをして欲しい。
シリーズの劇場次回作が決まっているようだ。次回、次々回作品を劇場で観たいと子どもにせがまれた時、大人から「この前のが意味わかんなかったからもう行かない」と思われるより、「この前のもとても面白かったから、また一緒に行こう」と言われた方が、後々の集客にも繋がるのではないだろうか。
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