[コメント] 300 スリーハンドレッド(2007/米)
スパルタ人の戦いに対するストイックなまでの気合同様、映像でここまでやったならば、製作陣も相当ストイックに突き詰めて映画を作ったに違いない!(2007.10.28.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ジェラルド・バトラーの叫びから感じられるスパルタ人の気合が、映画全体にも漲っています。そのパワーに最後まで押し通されてしまいました。
史実を下敷きにしているストーリーにもはや大きな意味はなく、ストイックな男たちがいかにストイックに戦うかを観ていればそれで良い。戦いにおいてここまで自らを奮い立たせる様を、圧倒的なビジュアルセンスが光る映像で研ぎ澄ます。
スローモーションを多用した戦闘シーンでの映像は、フランク・ミラーのグラフィックノベルが原作にあったゆえにばっちり決め込まれた構図のうまさもあってスピード感も失わない。
動きのリアルさはスローモーションで殺す。だが、敵を“斬る”シーンだけはスローモーションを解き、スピード感を生かす。またスローに戻り、飛び散った血糊を残像として生かす。アクション映画には珍しくカットも割らない。その映像の、強弱のつけ方が見事。「すげぇ…」と心が震え、素直にかっこいい映画だと感じさせられた。
おそらく、ストーリーは忘れてしまう。でも、シーンの“絵”は忘れないだろう。映像のパワーでここまで引っ張れる力量には感服した。宣伝文句でもあおられているが、その点では『マトリックス』以来と言って不足はないだろう。
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