[コメント] ボルベール 帰郷(2006/スペイン)
ペネロペ、マウラ、それにランプレアベといったかつてのアルモドバル常連俳優の復帰が嬉しい。あとバンデラスが<帰還>してくれてたら・・・
丁寧かつ巧妙に張り巡らされた伏線が、綺麗に畳み込まれていく手腕は相変わらずの冴え。しかも、ただ才気走っているだけでなく、その細やかで行き届いた目配りは、人がその晩年に感じるであろう哀切みたいなものや、失われたものに対する二度と取り戻せない喪失感などを、優しく包むように描き出す。こういうのを、円熟味、とか言うのかなー、と思わされた。
しかし、とことん才気煥発ぶり一本槍だった時代も懐かしく思い起こされるのである。私が(アルモドバル作品で)一番好きなのは、(『神経衰弱ぎりぎりの女たち』ではなくて)『ライブ・フレッシュ』だ。
80/100(08/01/26再見)
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