[コメント] レミーのおいしいレストラン(2007/米)
良作であることに異論はないのだが、かなり大きな物足りなさがあるのもまた事実。少なくとも「最終目的地」がどこなのかは示してもらえないだろうか?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
おそらく、レミーが最高責任者という意味でのシェフになるということが「最終目的地」なのだろうが、だとするとリングイニをマリオネットにした一連のシーンについて意味がなくなってしまうように思う。
レミーがコック帽に入って、リングイニを操縦するシーンはリングイニが自分の意思で動いているように見せないと、他のスタッフが「別の力」を疑う事の方が自然になってしまい、レミーの存在を明かした後、スタッフが全員店を出て行くシーンが効果的でなくなりはしないか。
また、「なぜ?」という疑問が相当程度おざなりにされているようにも思う。コレットがリングイニに対する態度を急に変えたのはなぜか、またそもそも好意を持ったのはなぜか、スキナーに酒を飲まされたリングイニがラタトゥーユの話を持ち出すのはなぜか、 レミーがイーゴに提供する料理にラタトゥーユを選んだのはなぜか。その後の展開の伏線として用意したものなのかもしれないが、それにしても突然に過ぎないか?
このように、目先の面白さに注力するあまり、全体的な面白さを見失ってしまっているように思う。ただ、その目先の面白さがしっかりと構成されている分、観れなくもないのである。それが面白いが物足りないという感想の原因であると思う。
まぁ、PIXARも一休みということか。次回作に期待する。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。