[コメント] ローグアサシン(2007/米)
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全体としては派手でそれなりに見ごたえのあるアクションだし、中盤までは謎めいたストーリーもけっこう上手くできていると思う。それに表情を変えないジェット・リーは非常に渋くて、確かに「伝説の殺し屋かも」という空気を身にまとっていた。
ただ、日本の屋敷で堂々と真剣で斬り合いをしているヤクザの親分とか、忍者スタイルで敵屋敷を襲撃するみなさんを見ていると、どこの国の人やねん、とつい突っ込みたくなってしまう。
案外、私たちもギャングとかマフィアのボスの邸宅では拳銃ぶっ放すくらいは日常茶飯事だと思っていて、そういう映画のシーンに何の違和感も感じないが、アメリカの観客も日本のヤクザの事務所には日本刀がずらっとならでいてヤクザの面々は常日頃からそれを抜き身で振り回して鍛錬していると思っているのかもしれないなあ。
また最後の方のジェット・リーと石橋凌との日本刀をつかったアクションの見せ方は失敗。振り回している日本刀がお粗末な模擬刀で、ただの薄くて細長い鉄板にしか見えないし、あれでは斬り合っているという雰囲気は全然でない。要は真剣の輝き、きらめきが全然ないのよね。いくらアクションの最中とはいえもうちょっとましな模擬刀はなかったかとも思う。
日本映画ではああいうシーンでは実際に斬り結んだりするときなどの刀と、画面に刀が大きく写る時とでは、わざわざ模擬刀と真剣とに持ち替えて撮ったりしている。その辺の技術がないままに見よう見まねでチャンバラアクションをやってみたということなんだろうけど、真面目にやっている分、なんだか微笑ましい。
その辺の物足りなさはあるけれど、まあ、甘めに見て4点ということで。
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