[コメント] ヒッチコックのゆすり(1929/英)
何だか誰にも迂闊に肩入れ出来ずに、薄気味悪ささえ覚える。しかも物語自体も消化不良気味。でも、そんなことは映画の面白さにはほぼ無関係なのは、ヒッチたる所以。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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それぞれのアイディアを挙げればキリがないけど、個人的には着替えのシーンや階段のシーン、それから嘲笑う道化師が印象深い。いきなりトーキーへの切り替わりも楽しいし、例の「ナイフ」を始めとした音のアイディアも満載。ヒッチの悪趣味さといやらしさが、この初期の作品にも如実に表れてます(もちろん、そういうヒッチが好きなんですけど)。
それにしても、改変を強いられた結果だという、このラスト。贖罪を無視され裁かれなかったことでその後の彼女がどうなるかを考えると、スッキリした因果応報のラストよりも、後味の悪い不気味な余韻が残る。それが良いかどうかは別ですが。
全体を通してのトーンは暗めですが、子供相手にいつになく「演技」してるヒッチが可笑しい。イメージそのまんまです。
(2007/2/1)
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