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[コメント] つぐない(2007/英)

文芸大作的なことよりも、時間・空間を自在に操るけれんみたっぷりの映画的演出、音楽効果が大変面白い。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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「贖罪」のままでよかったろうにどうしてテレサ・テンみたいな邦題にしたかね?なんてことはさておき、 所謂文芸大作と呼ばれる作品には「中身スカスカのくせしてご立派ぶりやがって」という『プライドと偏見』を持っている私ですが、この映画はコメントに書いた通り、というかコメントで言い尽くした感もあるんですが、非常に面白かったのです。

中でも、海岸のステディカム(だと思う)ワンカット長回しは圧巻で、その音楽の効果と併せて興奮した。

細かいところも巧いんだよね。 チョコレート屋が水着姿のキーラ・ナイトレイには目もくれず(それはキーラ・ナイトレイが劣化しているからではない)、子供部屋ではいやらしい視線を投げかけてるところなんかもう。あー、いやらしい。 なんてことはさておき。

戦場の男が、森の中で多数の少女の死体に出会うシーンがあります。 少女に殺された(破滅させられた)男が、少女の死を目の前にして涙を流すのです。 物語全体は“贖罪”の物語なのですが、このシーンは“赦し”の場面に思えるのです。

このシーンが現実だったのか、執筆上の創作だったのか分かりません。 仮に後者だとしたら、意図したか無意識か分かりませんが、執筆者である彼女の心理が現れたシーンだったのではないでしょうか。 三者三様の想いが切ない映画だと思います。

今回のコメントはたいしたこと言ってねえな。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)Keita[*] ナム太郎[*]

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