それだと「I mistook!」だけど。

最近『HAKAISHA』が的中だったから柳の下を狙って観たが、シネスケ高評価でもアタシ的にスベる時はありますなぁという感想 。(どうもS.キングはいけない。)

地獄の釜開く、か。「デビルマン」のデーモン出現。オーラロードの向こうにはバイストン=ウェルも。

スーパーマーケット籠城は何でも揃っているから話の展開がラクチンなのでお約束。自滅を待つか打って出るかの心理描写は、悪くはなかったが群集心理・蒙昧・狂信、この程度では<絶賛>とまではとても言えない。それこそ『デビルマン』などの中で描いて欲しい。大戦中のドイツや日本など、史実の中で描けたなら俺も評価するが…(いやいや文革でもカストロでも島原の乱でもいいんですよ、俺は)。いずれにしても大仰な宗教論や社会心理学を云々する程の内容であったとは俺には思われなかった。

怪物の造形にも気が削がれた。『宇宙戦争』('05) だ『サイン』だと引用するのも毎度の事で疲れてくる。制作者は抑制した心算だろうが、抑制した中で見せたあの触手のCGは頂けなかった(心理劇のオカズに過ぎないとしても)。AT-ATウォーカーの股下は恐かったけれど。

衝撃のラストというがあんなのが衝撃のラストか？　I mistook! なだけで。こういうのはブラックジョークとも云わない。

最愛の者を失った悲しみ。どんでん返しはどんでんよかで、この「I missed (you) !」、ここになら俺は泣ける。