[コメント] ザ・マジックアワー(2008/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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幕が開いて、あれ、撮影場所は小樽かな?神戸でもハウステンボスでもないよなあ。と一瞬、錯覚しました。で、一瞬の後、作り物バリバリといいますか、遠近法がおかしいといいますか、ザ・映画のセットな、町並み。映画時間が始まります、の合図。この合図に、わたくしは歓喜。
でも、観客にみせたいものは、やはりコメディーなのです。佐藤浩市のぶっ壊れ方に爆笑しました。ペーパーナイフの舐め方(三種類)は、観た人全員が爆笑するんじゃないかな。なんだあれは、カメラ近すぎだよ(笑)。それから、公園にいて鳩にエサをやる太ったおばさん。ホームアローンが出た。爆笑。それから、三流役者(佐藤浩市)のエイゼンシュテイン論にも、爆笑。満員に近い映画館で、色々な人が観ていて、色々な箇所で笑いが起こる。自分には分からない箇所で、他のお客さんが笑っている。た、楽しい!!
騒々しいことと笑いを追求していることは、いつもどおりですが、前作「THE 有頂天ホテル」TVドラマ「王様のレストラン」などで感じた幸福感の提供度は、薄いです。なんだか分からないうちに、丸め込まれて幸せになってしまう、あの感じ。。「サービス精神」が薄い。これは、三谷監督の素晴らしさを語る上で欠かせないと思うのですが、本作は封印している。もっと個人的な、ぼくは、ぼくは、映画が大好きです、の表明に力を入れている。笑いも幸せも提供してくれた前作までとは違う。笑わすから、自分で幸せになってくれ、的な感じに、驚くとともに嬉しくもありました。
そして、エンディング。あのセット然とした町並みセットが出来ていく。幸せになりました。
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