[コメント] スピード・レーサー(2008/米)
重量感皆無のマシンが飛んだり跳ねたりするペラペラの画面を眺めるうちに、詰まらなさを通り越して哀しささえ覚えてしまうが、それでもウォシャウスキーの「好きでしょうがないから、作っちゃったよ!」というバカ兄弟ぶり、罪のない稚気はやはり微笑ましい。
その子供っぽさとは対照的に、敵方のキャラクター性には多分に大人の論理が詰め込まれていて、「見えない所で全てを操る管理体制」への抵抗、という主題は『マトリックス』から変わっていない。これはこれでウォシャウスキーらしい映画。オカッパ頭のクリスティーナ・リッチの可愛さに免じて、肝心のマシンバトルの迫力不足には一応は目をつむるけど、同じくCGフル稼働の『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』のレースシーンに完敗しているのは本末転倒もいいところだ。尤も、ジャパニメーションのパクリである事の胡散臭さをむしろ積極的にギャグに転換してみせた開き直りっぷりにはやはり微笑がこぼれてしまう。
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