[コメント] イントゥ・ザ・ワイルド(2007/米)
彼はただ、自身が選択すべき生き方の証明を手にし、それを世に問いたかったのだ。エミール・ハーシュの繊細さがこの作品にとても活かされていると思います。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この作品を「不運で無謀な男のハナシ」としてしまうのも一つの見方だと思う。それだけ「人間という生き物の矮小さ」を感じさせる作りでもあるから。
あのラストは彼が旅に出て経験してきた道程を考えると、早すぎたものではあるが当然の帰結であるようにも思える。彼は自分一人の力で立とうとし、立派に振舞い、その中で人との関わりを通じて触れ合うことの素晴らしさに気付く。その上で生存に関わる厳しい環境に身を晒し、当初の目標を達成するも力つきたのだ。その姿は高潔で自由で、優しくて逞しくて‥弱い。
僕は「極めて現実的な人間讃歌」と感じました。
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