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[コメント] ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト(2008/米=英)

見た目だけなら蝋人形みたいな爺さんたちが魅せる奇跡のパフォーマンス。実はインテリジェントなミックと危険さが滲み出るキースという両輪に、宇宙人チャーリーと職人ロニーが絡む。やっぱり絶妙のバランスだ。
緑雨

1990年にストーンズ初来日が実現した際、東京ドーム公演を観に行った(当時、自分は高校生)。まだビル・ワイマンがメンバーに居た頃で、最年長だった彼が50歳を越え、他のメンバーは40歳代後半。中高年とはとても思えないミックの異常な腰の細さには衝撃を受けた。

それから早や四半世紀。ミックの腰振りに些かの衰えも見られないのにはなんか化かされているような気さえしてくる。

映画的な演出はオープニングとラストに留め、ステージをじっくり見せることに専念したスコセッシの志向は明らか。時折り昔のインタビュー映像が差し挟まれるものの、ライブシーンと被るのはキースがヴォーカルをとっていた1か所のみだったように記憶する。

カメラはステージを自由に動き、一曲叩き終わってほぉと息を切らせてみせるチャーリーの可愛らしさを捉えるなど、人間臭さが画面に刻まれているのが堪らない。

ロニーとどちらがギターが巧いかと問われ、「二人ともへたくそ。だけど俺ら二人揃えば最強」なんて答えが咄嗟に出てくるキースのrockin'な魂には心底痺れる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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