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[コメント] 20世紀少年 第2章 最後の希望(2008/日)

原作は読んでいないが、話を盛り込みすぎで、ただひたすら長く退屈になってしまった印象を受ける。全員感情を放出しすぎで、なにがしたいのかよくわからない。
サイモン64

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







2009.3.4、TOHOシネマズ梅田で鑑賞。花粉症の薬(アレロック)が効きすぎて気力が無くなってしまったので、会社を早退した帰りに見た。スクリーン2番、16時の回で席は通路に面した G-11だった。金券ショップで前売りが 1,280円で売ってて安かった。

〜〜〜

さて、前作の第一章では「とにかく第三章まで来てもらわないといけないので、謎をたくさん残して引っ張っちゃおう」という意図が見え隠れして、とかくものすごく薄味の演出になっていた。

今回の第二章の印象は、なにせ主役カンナ(平愛梨)のクラスメートである「小泉」というキャラを演じた新人女優、木南晴夏の演技の下手さとウザさにつきる。こいつが終始「あひぃ!」とか「うひっ!」とか、ひたすら感嘆符付きの擬音を発しまくるのである。他のキャラもそれに引きずられるかのように、手前勝手な感情垂れ流しになっていて、内容が全く伝わってこない。

私は原作漫画を未だ読んでないし読むつもりもさらに失せたので、全くの憶測で書くのだが、この一方通行感は、おそらく原作を忠実にトレースしようとしすぎたあまり、内容が整理できなくて、単なる冗長な演出になってしまった結果ではないかと思われる。

この映画では、もう登場人物全員が終始自分の意志表明を一方的に行ってくるのである。そして誰も「うんうん。ふーん、そうなんだ。それで?」と、受け止めて発展させるということをしないので、次のシーンへの期待が膨らんでいかないのである。そりゃ当然映画なんだからして台本の記述通りに話は進むわけだが、いわゆる名作映画ってやつはそんなことを忘れさせるほどわくわくさせてくれる訳だ。見ている方も中に引き込んで楽しませてくれる感じ。でも、この映画は結末までわかっている歴史を、単に追体験させてくれるだけの記録映像みたいな感じがしてしまう。「ゴッドファーザー1,2」なんかは、原作をかなり再構成してあるけど、原作も映画もすごく面白い。

また、この映画には、つっこみどころが多すぎる。たとえば、指名手配犯のはずの人物が、体型を見ただけでそれとわかる状態でメディアに露出していられるのは何故かとか、ショットガンで例え一粒弾を使ったとしてもあの入弾孔の小ささはないだろうとか、すでに装填されて一度も撃ってないショットガンを何度もポンピングしてるのに一回も排莢されないのはなんでだとか、ボーナスステージってのはそんなにも簡単に行けるもんなのかとか、そもそも覆面取らずに各国の要人とどうやってあんなに仲良くなったんだとか、2015年には2009年の現在でも絶滅状態の電話ボックスが更地の真ん中にぽつんと立ってるのかとか、おかしなところばっかり目立ってしまうのである。

二時間以上もまとまりのない話を見せられて、正直疲れてしまった。

(評価:★1)

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