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[コメント] ハレルヤ(1929/米)

大した音楽映画だ。牧師となったダニエル・ヘインズの説教パフォーマンスが圧巻。聴衆の忘我と恍惚はほとんどロック・コンサートのそれと変わらない。ファム・ファタルと呼ぶにはいささか幼さが勝ちすぎた、しかしそこがまた危うい魅力ともなっているニーナ・メイ・マッキニーの身体性もすばらしい。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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終盤マッキニーとウィリアム・ファウンテンの関係を知ったヘインズは嫉妬に狂って二人を殺害するが、そのヘインズがファウンテンを追うシーンの緊迫感も凄い。無音という点がよいのだ。もちろんトーキー初期には音響演出的にも、また音を手に入れたがために画面造型的にも水準が落ちた不味い映画も多いのだが、むやみに音をつけない(/つけられない)ことで稀有な緊迫感を得た映画もある。上手くやりさえすれば無音こそが最強の音響演出だ(ちょっと大袈裟ですが。しかし、たとえばコーエン兄弟は近作『ノーカントリー』においてその境地に達した、ということは付け加えておいてもよいでしょう)。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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