[コメント] アンティーク 西洋骨董洋菓子店(2008/韓国)
女性そのものの意識でマスターを慕うパティシエと、ツンデレのマスター。その彼を朴訥に見守るボディガードと、パティシエに心酔する体育会系少年。なるほど、女の子好みの「役割」の組み合わせだが、ノンケの自分には多分に場違いな作品には違いないものだった。
原作者よしながふみの、男女逆転SF時代劇『大奥』映画化の知らせに興味が湧き、予習のつもりで見たのだが、なるほど、やおい好き女子の趣味のツボは掴んでいる。しかしハードゲイは流石に自分の守備範囲外とはっきり理解させられてしまった。
…というか、ここに出てくる美男たちは少女漫画の「役割」というものにはっきりと固定される見本のようなものであり、あまり血の通ったキャラクター造型とは言い難かったのだ。実際のゲイの人々にこれを見せても共感が得られるか甚だ疑問なシロモノなのである。よく反対に男性はレスビアン的女子集団の物語を好む、と言われるが、自分は古いタイプの人間であり、生憎そうしたものにも幻想は抱かないし、好んで見る趣味もない。よってお話としては一応纏まってはいても、イマイチ入りこんではゆけなかった。
サスペンス描写は原作にもあるのかよくは判らないが、これも主人公の明るさ目一杯のキャラクターに陰影をつける良くあるテクニックとしか見えなかった。よって「少女漫画として普通」くらいの採点。
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