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[コメント] それでも恋するバルセロナ(2008/スペイン=米)

見てしまっていつも同じ感想。それは「しまった、また見てしまった。アレンと合わないのに何故見てしまうんだろう」という自問自答であります。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







それでもこの作品は結構流麗で、作品に才能を感じます。またもや模索しているアレン様にはほとほと呆れると共に感心も感動もします。本当にいつもエネルギッシュですね。驚かされます。これが若さというものでしょう、、。

でも、スカーレット・ヨハンソンファンの僕としてはアレンの意地悪振りにはまたまた腹立ちます。だって、この役は彼女にとっていい役とは言えますまい。なんだかんだ言っても、少々尻軽女風情は最後まで抜けません。どうせやるならあっけらかんとした悪女でもやればいいのに、何か突き抜けないモタ女役をやらせるアレン。僕のごひいきのヨハンソンさまに何かタチの悪いイジメをしているようにも思えます。

役的には一応一番観客の心情に近いであろうレベッカ・ホールが儲け役かな。(僕は好みでない女優だけれど、、。)ヨハンソン様と交換して欲しいぐらい複雑な心情を演じて実質主役だ。

アレンはこの映画では、3人セックスが一番男女間で安定するのだとのたまう。男と女は1対1ではどこか不足気味なんだと、、。離婚した女とさえ新たにプラ1として加えると安定してしまうのだと、、。

勿論、それは男側からの安定であって、女は気持としてはそうは行かない。という描き方ではある。

今回はいつもの饒舌ぶりを、ナレーションに移行してしまって、これが意外と古きよき名画のような雰囲気までかもし出し、成功している。アレン様、本当にご苦労さま。貴方はいつも走っていますネエ。

気づく。アレンと僕との違和感は、このスピード感とこの旺盛な精力に僕がただただついていけないだけでなないのか、、。

でも、生活感がまるでない、このような恋愛提示映画って、本当に現代でも有効なのでしょうか、、。夫婦制度(夫婦でなくてもいいようだ。要するにカップル)に女性をプラスすることにより、人生はばら色になれるんです、といったブルジョア嗜好映画(こういう表現をしてしまっているところで完全に僕はこの映画を、いやアレン映画を見る資格はないですね。)が観客すべてに歓迎されるんでしょうか、、。

とか、そんなこといってるから、あんたはうぶなんですよ、と人生のワケシリの方々からかなりのそしりを受けそうな雰囲気です。それでいて僕の映画評価は高い。一体僕って何ナノ?でしょうか、、。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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