[コメント] 南極料理人(2009/日)
役者の使い方、とりわけ堺雅人の使い方がべらぼうに上手い。これだけ狙った雰囲気を出せる役者というのは稀有ではないか。ゆったりとしたユーモアと誠実な人柄を感じさせる、と言うのは簡単だが、ただ居るだけでそういう雰囲気をつくれるのだからたいしたものだ。
それに、全体として、かつて読んだ宮嶋茂樹の抱腹絶倒のルポ「不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス」で描かれた、南極観測隊でもとりわけハードで特異な世界を形づくって、はたから見れば大笑いの「ドームふじ基地」の日常生活が垣間見れたようで、非常に楽しい映画だった。
映画を見た後で気になって、本棚から「不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス」を引っ張り出してパラパラとめくってみると、なんと!このルポで宮嶋茂樹氏が同行したのが、この映画の舞台となった第38次南極観測隊で、ルポの中には福田医師や西村隊員もちょこっと登場している。
改めて思い返してみると、「なるほどなあ、こういう世界かあ」とうなずくことしきりであった。
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