[コメント] ちゃんと伝える(2009/日)
コメント一番乗りできたことをうれしく思います。実話が重たい作品ですね。『愛のむきだし』とセットで見るべき作品です。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
園子温さんご自身のお父さんにささげる作品であることが最後に示されます。
このドラマをファンタジーとして扱っている部分がユニークですね。
筋書きは現実的なお話ばかり。
そして主人公とその父親と彼女とのお話。
いずれも重なり合っていても重ならない感覚です。
死というものを真正面に据えながら、くどく表現していない点も素晴らしい。
蝉の抜け殻のようになった自分に気付いた時、誰かに自分の気持ちをちゃんと伝える必要に迫られるという概念はだれもが思っていることでしょう。
いずれも死が目の前に存在して初めて優しくなれる。
この映画の中心に据えられているのは、実は母親(関根恵子さん)なんですね。
病院のベッドで照れながら「失礼します」とか言って夫に添い寝する。家で孤独な日々を過ごしながらずっとこの瞬間を待っていたんですね。
毎日通うバスの運転手と仲良くなって、バス停での笑顔。
そして夫がいなくなってバス停に彼女がいなくなった寂しさが情緒的でいいですね。
この何気ないシーンが大好きです。
思いをはせる人とふれあいたくなる映画ですね。
2010/04/12 自宅
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