[コメント] トイ・ストーリー3(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭の大迫力の西部劇アクション、あのシーンがスゴく良い! キャラクター紹介の役割を担いつつ、おもちゃたちが荒唐無稽に暴れ回る様子が、単純に楽しく爽快だ。このシーン、実はすべて遊んでいるアンディの頭の中で起きていること。子供部屋でおもちゃを使って遊んでいるとき、子供には目の前のこと以上の壮大な世界が見えているんですよね。
そして、ここからいきなりラストシーンに話を飛ばせていただきます。アンディがもう一度小さい頃に戻ったかのようにウッディやバズで遊ぶ様子。あれが、冒頭の最高のシーンを、今度は観客の頭の中に上映してくれているように思えました。童心に返って、楽しそうで遊んでいるアンディの姿を見て、成長しても頭の中で広がってる想像的な世界は同じなんだな、って。
このシーンを見ながら、僕はボロボロ泣いていて3Dメガネが邪魔だと思っていたのだが、その瞬間はなぜここまで泣けるかが実はあまりわからずにいた。後から考えると、シリーズ通してのテーマが、ここで一気に吹き出すようになっていたんですね。しかも、露骨な感動演出はせずに。これは見事!
『トイストーリー』シリーズは、ピクサー作品の中でも老若男女誰が見ても面白い作品に仕上がっているが、今作はアンディが成長しているということもあり、大人向けになり過ぎていないかということが若干不安ではあった。だが、実際はシリーズ3作目で初めて観る子供でも、おもちゃたちの冒険活劇として、ハラハラドキドキ楽しめることは間違いない。終盤の保育園からの脱出劇、焼却炉での危機一髪の場面、緊迫感があり娯楽性に溢れるシーンが満載でした。小さい子供たちが、こういう映画を楽しみながら観て、無意識におもちゃを大事にする気持ちを持ってくれたりすると、それって本当に素晴らしいことのように思えます。
シリーズ生みの親であるジョン・ラセターがもし3作目を監督した場合、傑作は生み出せただろうけど、少し子供が置いてけぼりになった気がしてならない。それは、彼が『カーズ』で向かった方向性を考えるとわかりやすく、今回は製作総指揮のみという引いた立場で携わったことはある意味正解だったかもしれない。また、脚本は『リトル・ミス・サンシャイン』の脚本家と知り、そりゃ巧いわけだよなぁと納得しました。
近作の『カールじいさんと空飛ぶ家』は冒頭のサイレンとシークエンスが素晴らしかったので好印象でしたが、純粋な楽しさという点では少し物足りない部分もあった。しかし、『トイストーリー』はその“純粋な楽しさ”が肝だし、それは1作目から変わらずに注入されていたと思う。それに加えてテーマの追求度も上がりつつ、バランスはまったく崩していない。
本当、エンターテイメントのお手本のような映画です。この手の作品を監督一人の力だけでなく、ピクサーという組織で作り出せることに、力強さを感じます。バズにスペイン語を話させたりとか、トトロのおもちゃが登場したりとか、細かな演出取ってもニクい。最高傑作という声を聞く理由がよ〜くわかりました!
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