[コメント] アデル ファラオと復活の秘薬(2010/仏)
置いてけぼりのエピソードや登場人物が多く、散乱したしたまま終わりを迎える物語。けれども消化不良にならないのは、悪意がそこにはないからだと思います。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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完全なる思いつきで劇場に入ったものだから、エンドクレジットを見るまでベッソンの映画とも知りませんでした。最初から最後までへんてこな空気が流れっぱなしだったこの作品、監督の名前を見てようやく納得。
とにかく双子の妹を蘇生させる為だけに東奔西走するアデル。そこに絡む人や動物の死など、彼女には一切興味のない事であり、乱暴な言い方をすれば、妹が生き返る為には他の命はある程度犠牲にしてしまっても構わないという傲慢さが見えます。
しかしそれも"決して沈まない船"が帳消しにするかのようなラスト。笑えなさ過ぎるし、これがユーモアというなら私はユーモアなんか要らない。
けれどもこの作品が許せる範疇に収まっているのは、彼にはいつだって悪意がないって事 。それって逆に性質が悪い事だし危険な事だと思うんだけど、生暖かい気持ちで見守れる何かがあるんだよなぁ。それも監督の力量の一つか??
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今年の春にフランスに行ってきたんだけど、舞台マップが頭の中にあるだけで映画は俄然面白くなるものなんだなー。って思いました。
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10.07.20記(10.07.09劇場鑑賞)
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