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[コメント] ソウル・キッチン(2009/独=仏=伊)

アキンの映画は密度の高い、西洋風のごった煮のようなチーズ料理を思い起こさせる、まさしく日本人とは対極的な体臭を感じる問題作を今まで提供してきたが、なんと今回はゆるゆるの爆笑コメディ風である。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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あまりの変身ぶりにこの映画から何を得ようか戸惑うことが多いが、どうやらドイツといってもギリシャからの移民の生態をじっくりと描いているような気もする。でもなあ、別にこういう題材は今や使い古されいわば食傷気味でもあるし、期待していた僕をある意味がっかりさせる映画でもあった。

だいたい、コメディがあまり好きでない僕がこの映画のウンチクを語るべきでないのは分かっているが、今までの、あの、高揚させる情念がすっかりこの映画では拡散されている感じなのだ。だから、いつも画面にすり寄って行く僕の姿勢は逆に後ろに遠のいていくことになる。

持続力を必要とする映画を立て続けに発表してきたアキン、ちょっと息抜きにこういうコメディに挑戦したくなったのかなあ、、。この映画の評価は単体では難しく、彼の映画の将来も含めての全体像を見てからでないとちょっとしにくい感じだ。次回に期待。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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