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[コメント] 山の音(1954/日)

小津的題材を小津のミューズを用いて成瀬作品に仕上げたとても興味深い作品。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原節子さんの乾いた処女性を描かせたら小津の右に出る者はいないけど、湿った処女性を引き出した成瀬もまた凄いと思う。変な言い方だけど、この作品の原さんはどことなくいやらしい。夫に子供だ子供だと言われている割にはおんなオーラ全開。こうなってくると『山の音』小津バージョンも観たかった。どんな原さんが見れただろうと想像するだけで楽しくなってしまいます。

そして山村聰もおとこオーラ全開。こちらもまたどことなくいやらしい。加えて、相変わらず嫌な男が抜群に巧い上原謙。同じキャスティングの『めし』と併せて見ても面白そうですね。

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09.01.19記(09.01.15DVD鑑賞)

(評価:★4)

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