[コメント] 悪魔を見た(2010/韓国)
キャラクターの力関係に応じて彼らの内面を開閉させる方策にここまで頓着しない作風も珍しい。結果、人々は常人とサイコパスの境界を激しく往来し、一貫した性格を失う。恩讐を超えるという課題が人格の脱落とセットで考えられているからだ。
そして、何か属人的なものを失った個体に見出されるのが、エレジアと呼ぶべき気分である。たとえば、咥え煙草で投降するチェ・ミンシクの、厚顔ともヤケクソとも付かぬ佇まいのような。
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