[コメント] まほろ駅前多田便利軒(2011/日)
人物設定もエピソードも全体を通してゆるく、関東周辺部のモラトリアム感がにじみ出てて、私は苦手。
まず、主人公の設定、「料金1時間2000円の便利屋」「ラーメン屋に間違われる店名」「転がり込んだ同居人以外は一人作業」…。こんなので商売が成立するのか。駅前のビルのワンフロア借りてるのに。
とくに仕事も無いのに、今時、タバコスパスパのお気軽さ。やる気の無さを同居人から「チラシも撒かない」とか指摘されると、逆ギレして「仕事もしないお前からいわれたくない」とかってやったり、「お前は恵まれすぎてる」って言い返したりするんだけど、私からすると二人とも恵まれてる。
こんな登場人物達から、いくら深刻な話をされても説得力はないんだよね。
エピソードもそう。夜逃げの件では、あっという間に行き先判明するし、塾迎えの小学生の件も、深刻になりそうだけど、そんなでもないし。
全てが思いつきレベルというか。松田優作の例の名セリフを使ってみたりのワルノリ感も鼻につく。
そのくせ、二人の友情感はやたら強調してね。別に二人で何する訳でもなく、ダベッてるだけだからね。多少、危険にも巻き込まれるけど。そういう二人の関係からシリーズ化したいだけなのかな、って感じ。
これ見ながら、「濱マイクシリーズ」を思い出したんだよね。その、東京周辺のぬるま湯環境に居る連中のお気軽深刻感。冒頭、「まほろ」の町の説明あって卑下してるんだけどさ、私が住んでるところから見れば、東京と変わらないんだ(笑)。昔、テレビでとんねるずが「俺達高卒っすから!」とか言ってたら、吉川晃司から「俺、中卒(高校中退)だよ?」っていわれて気まずくなったような。
まあ、関東の人にはそんな嫉妬は関係ないんだろうけど。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。