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[コメント] SUPER 8 スーパーエイト(2011/米)

ド派手な映像よりも驚いたのは、
Orpheus

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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あれだけ何度も思わせぶりなシーンを入れておきながら、主人公たち(少年とヒロイン)の過去があまりにもあっさりとしたものだったこと。事故死した母親をめぐる二人の父親たちの(たぶん結婚前からの)確執を知ってしまった二人は…といった展開を、劇中の伏線から想像をふくらませながら観ていたので、父親の「憤り」や少年宅での「ヒロインの涙」などの理由付けが弱いまま迎えたクライマックス(給水塔の上で、宇宙船が上昇するもう一押しに、「愛情」のつまったペンダントを吸いあげ、エイリアンと少年のそれぞれの過去が清算されるとともに、ペンダント(母親)を卒業した少年がヒロインの手を握りしめるシーン)をもの足りなく感じた。これは邪推するに、公開前のスクリーニング・テストまたは師匠スピルバーグによるテスト試写の結果、後半の告白シーンが暗すぎる等の不評を受けてカットされてしまい、こうした不足感が生じているのではなかろうか。少なくとも、できあがった映画ではヒロインの父親がただのヒッピーくずれに見えてしまう。また、走ってくる列車に正面から突っ込んだ先生が生きていたのはかなり無理がある。あそこは、死んでしまった先生の遺品から主人公たちが過去や秘密を探っていく脚本にした方がもっと面白くなっただろうと思う。ところで本作で製作総指揮を手がけたスピルバーグの念頭には、キッズたちに「自分たちも映画を撮りたい(今ならiPhoneとiMovieがあればその場で撮影・編集・投稿まで全てできる)」と思わせることと、ハリウッド好みの「宇宙戦争」タイプの大規模パニック映画を撮ることのできる後継者を育成する狙いがあったのではなかろうか(爆破しか取り柄のないマイケル・ベイじゃ、この先が心もとないし…)。さて、元ピーターパンの古びたトランクから「子役」や「嘘の付き方」というおもちゃを見つけ出したJ・J・エイブラムス。あなたはもっと面白いものが撮れるはずだ。次回作に期待。

追記1:作業をしている軍の活動をバックに子供たちがちゃっかり映画を撮ってしまうシーンは、監督になりたかった若き日のスピルバーグが映画会社に潜り込んだ時のエピソードを彷彿とさせる。これはスピルバーグ、エイブラムスどちらの発案だろう? 本作は「映画づくりの映画」でもあるので、そうした舞台裏にも想像をめぐらせてみるのも楽しい。また、師匠の『宇宙戦争』で活躍した姉ダコタ・ファニングと比べて陰りのある妹エル・ファニングをヒロインに抜擢したのはうまい配役だったと思う。

追記2:エンドクレジット入りするところでかかる音楽の選曲には違和感があった。ノスタルジックな雰囲気を狙ったであろう本作で、最後でその雰囲気をぶち壊してる。結局、JJにもスピルバーグにも「普遍性を追求する」なんて視点はカケラもなくて、今回共通していたのは「新しい映像を作る」部分だけだったのかもね。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)tkcrows[*] 空イグアナ ALOHA[*] stag-B

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