[コメント] 恋の罪(2011/日)
流麗なタイトルロゴ、「ソーセージの試食」や「朗読会」など抱腹絶倒で、バッカじゃなかろかと思わせるが、確信犯だろう。エロで堕ちるという下世話命題を描くにあたり、陳腐な昼ドラ文法をなぞりつつの戯画的下品さの中に嘲/冷笑をのぞかせる導入は間違ってはいない・・・いないが、マジになり出してから文法がおかしくなる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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園子温のバカモノどもへの憐れみ、慈しみみたいなものがのぞくのは嫌いじゃない。大概の場合、過剰になればなるほど、バカモノもフリークスも「迷える子羊」として描いているように見える。監督は優しい人なんだと思った。『愛のむきだし』でも『冷たい熱帯魚』でも『ヒミズ』でも、同じことを思った。これらは良かったと思う。でも、この題材であれば冷笑を貫いて欲しい。
・・・それをやったところで面白いものになるかどうか疑問だけど。コーエンだったら出来るかな。もしかしたらキューブリック先生の『アイズ・ワイド・シャット』、もう一回見直したら面白いのかも。
・・・と関係あるようなないような思念ばかりが胸を去来。意外なほど引力のない映画だ。カフカも唐突過ぎて失笑。水野さんの放置プレイには絶句。
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