[コメント] ヒミズ(2011/日)
途中で何度も諦めようとしたが(やや退屈?)、最後まで見てよかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
圧倒的な現実の前に言葉は無力だ。なぜなら、言葉はその現実の全てを語ることはできず、あくまでその一部しか語ることができないからだ。あの教師の「がんばれ」という言葉は、圧倒的な現実に直面し、語る言葉を失った人間にとって、言葉がいかに無力であるかを象徴しているように思えた。
しかし一方で、われわれはそのような現実を「言葉」でしか語ることができない。そしておそらく「言葉」で語ることができるようになって、初めてその「現実」と向き合うことができるのではないかとも思う。
最後の茶沢さんと住田の「がんばれ」という言葉が持つ重みは、圧倒的な現実を前にしてそれでも「沈黙」せず、現実に向き合おうとする・向かわざるをえない人(若者)が持つ重みなのだ。
原作の漫画があるが、この映画はほぼ園子温の作品になっているように思う。そして、漫画よりこの映画のほうが好きだ(ラストが特に)。
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