[コメント] ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993/米)
言ってみれば他愛のないおとぎ話なのだが、全編にわたってまんべんなくふりかけられた、多少の「毒味」がびっくりするほどよく効いて、そんなバカなと思いつつも、妙な現実感をかもし出していた。
まったくのおとぎ話に、これまた現実離れした「毒気」をあてることによって、その現実との遊離感が、上手い具合に中和されたということなのかどうなのかはわからないが、とても不思議な鑑賞後の味わいがあった。
それに一つ一つのキャラクターが、ぴたりとはかった様にキワものと愛らしさのギリギリのバランスをとっているのも素晴らしい。その造形があったればこそ、という映画なのだろうが、そのキャラクターの魅力を正しく生かしきった映画でもある。
あと、「ハロウィン」タウンにブギーマン、おまけに「フォッグ」を立ち込めるなんて、ひょっとしてジョン・カーペンターにリスペクトを捧げているのだろうか。だとしたらこの「毒気」はまさに本物の香りがしてくる。
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