[コメント] ル・アーヴルの靴みがき(2011/フィンランド=仏=独)
リトルボブ!リトルボブ!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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彼が主役のライヴ映画というわけではないのに、ほぼまるまる一曲うたわせちゃうとこが素敵すぎる。しかも「熱狂する観客のカット」なんてないし、ありがちな「一方、主役たちはその頃…」みたいなのも一切なし。 復縁した彼女のカットなんて、演奏の前後にさえなかったんじゃないか?
黄色いドレスを紙に包むとこもノーカットで丁寧に見せてくれ、ほんと堪能させてもらった。コンテナを開けるまでの過程や開けた後も最高。暗がりにのぞく移民たちの表情を淡々とカットでつないでいくのだけど、完璧な構図や光ゆえ、まるで移民たちのポートレート写真集をめくっているみたいな気持ちになった。
とはいえ、冒頭の発砲事件や発病時の描写は極限まで削り落としちゃうんだよね。うん、確かにいらないもん。説明描写は少なければ少ないほど嬉しい。
でも、美しいものやおもしろいものはじっくり見せてほしい。心ゆくまでたのしませてほしい。
だから私はカウリスマキが大好きです。優しいから好き、ひとというもの、世界というものに対する愛情をとても感じるから好き、というのは言わずもがなだけど。
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