[コメント] 脱出(1945/米)
本作のハワード・ホークスの関心はドラマにはないようで、名だたる作家を連ねた原作も脚本もほったらかし。全勢力はボガードとバコールの掛け合いに集中投下され、二人の一言一行 は嫌味すれすれの様式美を醸し出す。で、箸休めは酔っぱらいとピアノ弾き。
ハンフリー・ボガートには酔っぱらいのウォルター・ブレナンが「喜劇」の、ローレン・バコールにはピアノ弾きのホーギー・カーマイケルが「歌謡」の裏カウンターパートナーとして配置される。レジスタンスの密航サスペンスドラマなど吹き飛んで、これはもう良い意味での“演芸”ですね。
それにしても当時、19歳ですか。この歳である種の“女の典型(パロディ)”を演じ切るバコールの大胆不敵なこと。
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