コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] テイク・ディス・ワルツ(2011/カナダ)

これはたぶん、既婚者でないとわからない。(←未婚)
きわ

いつだったか、たまたま目にした雑誌に「乳と卵」で芥川賞を獲った川上未映子がこんなコラムを書いていた。「私は仕事もし、結婚もして世間的には恵まれた人間だが、最近、同じく既婚者の友達と会うと「寂しいね。」「うん。何故かわからないけど、寂しいね。」と話す。」というような内容だった。これを読んだ私は当然「意味が解らない。」と思った。綺麗で才能があって名声も収入もあっておまけに旦那様までいるのに何が寂しいのかと。ただの贅沢にしか聞えなかった。

このコラムを読んだ当時の私は未婚で、この『テイク・ディス・ワルツ』を観た現在の私も未婚。・・・・・。

時間が経てば、この「寂しい」について理解できるのかと思ったけど、やっぱり「解らない」という感想しかでなかったので、きっとこの感覚は既婚者にしか理解できない物だと思う。ただ、「贅沢」でそう言っているのではないような気はした。この作品を見ると、寂しいと言っている本人もそれが贅沢な不満だとはわかっているような気がした。

しかし、これは女の人が撮った映画だなーと、プールのシャワー室の場面を観てつくづく思う。主演女優のあんなリアルなぶさいく体型を何度も映す勇気。あれを引き受けたミシェル・ウィリアムスの根性。それにしても、旦那さん役の人にも浮気相手の役の人にもどっちもタイプじゃなくてますます感情移入できないのが辛い。特に心ひかれる相手である浮気相手にまったく魅力を見出せないのが辛かった。(2013/6 DVD)

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。