[コメント] ケープ・フィアー(1991/米)
はまり役を得てデ・ニーロが突っ走る。その暴走振りは、『シャイニング』のジャック・ニコルソンと双璧。オリジナルの骨格を崩さずそこに現代的な肉付けを施した、数少ないリメイクの成功例(僕はオリジナルの方が好きだが)。以下は本作のオリジナル、『恐怖の岬』との比較。
ロバート・デ・ニーロの役→元祖スリーピー・アイの持ち主ロバート・ミッチャム。
ニック・ノルティの役→元祖大根(ファンの方ごめん)のグレゴリー・ペック。
この二人が本作でオリジナルとは正反対の役で出演しているのが面白い。
バーナード・ハーマンの音楽も同じ。ビデオ・DVD発売中。
時代を反映してかリメイクでは不安定な夫婦・親子関係がオリジナルでは一枚岩であるところや、娘がいわゆる微妙なお年頃でなかったり、復讐鬼が極めて普通な中に狂気を秘めているところなど比較してみるととても面白い。
でも最近の映画は見かけは普通なのにその心の奥底にはとてつもない狂気を潜ませているというキャラクターが多いので(『パシフック・ハイツ』『不法侵入』『隣人は静かに笑う』など)、このデ・ニーロのキャラクターは珍しい。筋骨隆々、刺青をした体で見た目の迫力は十分、それに加え知力も兼ね備えてるし。
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