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[コメント] はじまりのみち(2013/日)

小品ながら佳作。演出に原の実力を見る。小品と言ったが、物語だけで、木下の色んなモノが詰め込まれてあり、小品とは言えないかも。下記、ある1シーンについて。
KEI

昔、私の母は入院していた。世話になった人が見舞いに来るというので、ベッドに起き上がったが、髪がボサボサだった。母とあまり仲が良くなかった私は、髪に触れるのが嫌で「髪乱れているよ」と言っただけだった。母は手で整えるような仕草をしたが、上手く出来てはいなかった。丁度姉が来て、あらあらと言って、どこからか櫛を出し、髪を整えてやった。

それだけのことだが、妙に心に残っている。不仲だったということもあるし、そんな事をする息子はいないとも思っていた。

だから、主人公がそういう行動をしたことに、ハッとした。何故かスゴイと思ったし、立派だと思った。

このシーンは別になくてもよいだろうし、或は自分で髪を整えてもよかったシーンだ。ということは、原が入れたとは考えにくいし、やはり木下の手記にあったのだろう。

このシーンによって、息子のスゴさ、いや母親のスゴさが際立ったように思う。

私の母は全くスゴくないし、私も同様だ。がそんなこととは関係なく、整えてやったほうがよかったかなと今では思っている。

(評価:★4)

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