神田沙也加ってデビューしたときはそれはもう大騒ぎで、ごり押しされて持ち上げられてそっちこっちに出てたけど、悪いけど色々手を出してたわりにはさっぱり売れなかった。

今回の映画は松たか子のあの歌、あのシーンが評判で、僕はそれだけを予備知識に観に行ったんだけど、戴冠式の日に、浮かれて踊りまわるアナの楽しげな愛らしい姿が本当にいい演技だったんで、どんな声優さんだろうと思ってたら神田沙也加だった。これはもう認めざるを得ない。

七光りなんかじゃない。というか彼女の母親だって、スターではあったけど、別にずば抜けて歌や芝居がうまかったわけじゃないんだから、そういう意味で神田沙也加は完全に七光りを乗り越えてみせたと言っていいと思う。淡々と修行積んできてたんだろうなあ。そう思うと、なんかごめんなさいって言いたくなった。

あと今年の紅白にどっちが出るかって言われてるけど、僕はMay.Jだと思う。松たか子を推す人は、あの映像とセットになって頭に入ってると思うから、それはフェアじゃないよ。というか「プロアクティブの人」とか「カラオケの人」とか言われ続けてた彼女だけど、この歌に対する賭けかたは松たか子の比じゃないし。

とは言え、曲のエンディングでデュエットってのもいいなとベタに考えてしまう典型的日本人のわたくしでした。