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[コメント] 夏の妹(1972/日)

ストーリーは弱い。が、栗田、石橋、りりィの若さが沖縄の暑さとともにムンムンと感じられるし、小山、佐藤慶、戸浦の大島組常連の姿には安心させられる。何よりも復帰直後の沖縄の姿をカメラに収めたことは称賛に値しよう。
irodori

那覇でいうと三越前、市場のあたり、ホテル香和、警察署の様子もうかがえるし、石橋が指定した「壼屋、金城町の石畳、守礼の門」という観光スポットもなかなかセンスがある。

金城町の石畳界隈の緑の深さからは、東南アジア然としていた沖縄を感じることができる。ここでのりりィの姿も絵になっていた。

中部観光の車内の会話でコザ吉原の話が出たり、南部観光では、ガイドが赤比儀・幸地腹門中の共同の墓の説明や、ひめゆりの第三外科壕の説明をするさまがしっかり納められていたりするなど興味深い。

また、冒頭およびラストの船着き場のシーンならびに、石橋が酒場エリアの一角の片隅で黙ってタバコを吸うシーンにおいて、沖縄の方言での会話が流される。字幕もなく、私には何のことだかさっぱりわからないが、全シーンを通じてもっとも沖縄を強く感じられて印象深い。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)寒山拾得[*]

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