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[コメント] クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014/日)

妻の勝利
はしぼそがらす

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







親子愛映画ってか、夫婦愛映画ですな。

ロボ父ちゃんの帰還に際し、すぐに父親として受け入れるしんのすけと、受け入れられないみさえ。これは、子どもと大人の違いではなく、しんのすけが「父ちゃんがロボットになった」と認識したのに対し、みさえは「本当の夫はどこか別のところにいる」と本能的に感じ取っていたからだということが、その後の彼女の行動でわかる(エステを探し出そうとしたり、生身ひろしと再会して「ずっと心配してた」と泣くシーン)。

自我を消されたロボ父ちゃんがしんのすけにピーマンを喰わそうとするシーンで、「あなたしんのすけの父親なんでしょう!」と叫ぶみさえ。これ聞いて、あー母親としての彼女はしんのすけの父親として、野原家の家族としてロボ父ちゃんを受け入れてたんだな、一方で妻としての彼女はずっと生身ひろしの身を案じてたんだなつらかったろうな、でもこれ観た良い子の皆さんはみさえのこと不人情&外見で人を判断する人間だと思うんだろうなーと思って、ちょっと胸がキュッとなった。

私個人としては、最後のひろし対決の「あなた、勝って!」の「あなた」は、明確にどちらかのひろしに向けられたものではない、と思うんだけど。純粋な、妻としての心の叫びだったように思う。それを、二人のひろしが互いにどう感じて受け止めたか、が勝敗を分けたんじゃないのかなあ。

とりあえず、劇場版しんちゃんに出てくる敵役が年々何したいのかよくわかんなくなっていく点と、相変わらずこの手の悪の組織の財源どうなってんだろという点が、しんちゃんの言うところの「子ども騙しだゾ」と感じてしまうので3点。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)プロキオン14[*] 死ぬまでシネマ[*]

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