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[コメント] ラストミッション(2014/米)

まず、アバンタイトルがよく出来ていて映画が走り出す。ホテルのキャノピー(玄関庇)の上の悪役達と庇を挟んでの銃撃。或いはホテルの上階の窓。高低を活かしたアクションがいい。
ゑぎ

 以降、このアバンタイトルを超えるアクションシーンは残念ながら出てこないのだが、中盤以降のコメディセンスもいいし、高低を活かす画面造型は終盤まで継続する。例えば娘に自転車の乗り方を教えるシーンは、このプロット自体には疑問を感じても、パリの下町が見下ろせるロケーションが良く、高低と奥行きのある画面には単純に感動させられてしまう。また、本作のヒロインは3人おり、この3人の女優が皆魅力的なので映画が華やぐ。別れた妻役・コニー・ニールセン、娘・ヘイリー・スタインフェルド(『トゥルー・グリッド』の少女も18歳だ)、CIAエージェント役のアンバー・ハード。中でも、アンバー・ハードの造型は、戯画化され過ぎのキライはあるが、最高に楽しい。このヴィヴィというキャラクターで、またぞろスピンオフ作品ができるのではないかと訝るぐらいだ。そして、本作の主人公ケヴィン・コスナーの役名はイーサンであり、どうしたって『捜索者』のあの名場面を想起せずにはいられない演出を紛れ込ませるあたりは、矢張りベタではあるのだが、私なんかはとっても嬉しくなってしまうのである。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)Sigenoriyuki

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