[コメント] 裏切りの街角(1949/米)
街の空撮から始まる。よく目立つビル。LAなのか。駐車場へ寄っていく。車の陰でキスをする二人−バート・ランカスターとイヴォンヌ・デ・カーロ。
この後、バーの内部の場面になり、ダン・デュリエ、トム・ペディ、ジョン・ドゥーセット、スティーヴン・マクナリーといった、犯罪映画でお馴染みの主要キャラクター達を効率よく見せるのだ。
現金輸送用の装甲車襲撃が一味の計画なのだが、決行直前で、ランカスターの回想が入り、決行までの経緯が描かれる。実は、この回想中にも、さらに過去の話が入り込むので、時間の扱いはなかなか複雑だ。こゝでのデ・カーロ登場場面は、二重のフラッシュ・バックかと思った。ちなみに、デ・カーロのこのダンスシーンは、ラテン音楽も相まってなかなか迫力がある。ダンス相手は無名時代のトニー・カーチスだ(ワンシーンのみ。科白無し)。
また、この回想シーン中のデ・カーロの態度、ランカスターに対する心持ちが曖昧で分かりづらく、これもワザと演出されたものだと思うと、彼女が信じられるかどうかがプロットの焦点となり、ラストへの伏線になる。
装甲車襲撃シーンは、ガス管点検を偽装した仲間が地下から爆発を起こし、白いガスが、辺りをおおった中での銃撃戦になる。これは意外性があっていい。また、その後、怪我をしたランカスターが、病院から逃走する顛末もサスペンスフルでいいが、デ・カーロと合流して逃亡しようとする場面あたりの時間の感覚が性急過ぎる(デュリエの到着は、ちょっと早過ぎ)。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。