夫の本当を霊になってから知る。霊にでもならないと率直に物が言えない。生きている間には「あの人がわからない」だったのに。ということを言いたい作品なのかなと思う。心霊現象の存在を心底信じているわけでもないけど、夫の本音が聞けることが上回り、霊の夫に怯えつつも、いつ消えてしまうかということの怯えを一貫して感じさせる深津絵里の演技が素晴らしいと思った。

君を連れて行きたい素晴らしい場所の、なんというか風景的にそれほどでもない感じも上手いなあと思う。監督の探してくる景色はいつもいいなと思う。