[コメント] ロスト・バケーション(2016/米)
ブレイク・ライヴリーのアップやサーフィンのスローは語りの間を持たせるための、間隙を埋めるためだけの空虚な画であって、他に撮るべきショットがない(演出方針が固まっていない)ということを端的に表している。いくら美しくともそれだけでは不十分。
それにしても、ストップウォッチの安易さはどうしたことだろうか。秒数よりもサメ自体の動きこそサスペンスの盛り上げに不可欠であり、撮らねばならないものではないか。追われる者/追う者との関係を示す古典的なカットバックすら満足に描けていない。
90分?長すぎる。こんな題材はかつてのB級映画職人たちならば40分以内の中編として仕上げてしまうだろう。
「蝋人形の館」「アンノウン」「フライト・ゲーム」での見事なサスペンス職人ぶりから、どうしてここまで堕落できるのか理解に苦しむ。これがハリウッドの怖いところ。
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