[コメント] 湯を沸かすほどの熱い愛(2016/日)
「別に逃げたっていいじゃないか」がモットーの不徳な私には、双葉(宮沢りえ)の「家族を超えた愛」の正統すぎる気迫は、いささかはた迷惑。死を前提にした意志の強要は反則技。まさか、この無差別な愛への信認の行きつく先が、世界平和の成就でもあるまいし。
「感動の安売り/浪費」と「忍耐強要のいじめ/過労死」が同居する今のご時世、頑張る美徳と、頑張らない知恵は等価のはずで、理想を積み重ねた先に果たして真実は見えるのだろうか。
中野量太監督の語り口は熱く、驚くほど手練れて巧みなのだが。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。