[コメント] ラ・ラ・ランド(2016/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
二回目で「ハマる」事ができたら、私の「お気に入りミュージカル映画選」に登録され、何度でも映画館で鑑賞します。
過去には『ムーランルージュ』の11回、『ヘアスプレー』23回の「殿堂入り」2作、他に『五線譜のラブレター』5回、『嫌われ松子の一生』『マンマミーア』4回、『アクロス・ザ・ユニバース』『きっと、うまくいく』3回など。(カテゴリーが微妙なものも含まれますが、私の中ではミュージカル。楽しいミュージカルは、何度も見ても飽きません。)
逆に、「ハマらなかったミュージカル」としては『シカゴ』『アナ雪』『ロック・オブ・エイジス』など。映画としては好きでしたが、ミュージカルとしてはあまりハマらず、二回目にたどり着けませんでした。
いずれにしても、21世紀になってからのものばかりで、往年の名作は あまり知りません。ぜひ機会があれば挑戦してみたいです。
だいぶ話がそれましたが、本作の感想は、二回目を見てから、加筆させていただきます。
:加筆:-------------------------------------
なるほど。いろいろ納得することができて、感心しました。そして、私の中に「歌」が沁み込みました。いい映画じゃないですか。
まずは冒頭の「Another day of sun」は、もうみんな大満足だと思います。この映画の特徴として、みんな「原色の服」を着てますね。最初の女の子が黄色。そして、青、緑、紫、赤、オレンジ。すごく判りやすいから、一人ひとりが、とても目を引く。この冒頭の歌は、全員が主役ですね。そしてセブのクラクション。
そしてミアがコーヒーまみれの白シャツでのオーディションに落ちた後、エレベーターに乗る。そのとき同乗するのが、同じような白シャツの女性2人。2人とも、近くのカフェで働いていて、オーディションに参加して、そして落ちたのね。みんな女優を夢見る人ばかり。
ミアの部屋にシーンで、登場するルームメイト3人。日本代表?ソノヤ・ミズノも登場。彼女たちはやはり、赤、緑、黄色の服、そしてミアの青いドレスで歌う「Someone in the crowd」は、ミュージカルらしい、華やかな曲。
その後、ミアは、セブがピアノを弾く店に行くのだが、その少し前、セブが部屋でレコードをかけながら練習するシーン。ちょっとだけ流れる「Japaniese folksong」こと「荒城の月」By滝廉太郎に1回目は気付きませんでした。セロニアス・モンクというジャズミュージシャンが、荒城の月のフレーズを取り入れて、演奏したものが、ジャズの定番の一つになっているようです。ちょっと嬉しいですね。
二人の出会いのシーン、この後何度も登場する「Mia & Sebastian's Theme」、そのちょっと前。オスカー俳優J・K・シモンズのオーナーにクビにされるセブ。シモンズの出番はまさかのここだけ。(最後の「同じシーン」で再び登場しますが)。そのシーン、予告編とはすこし違って、ミアを突き飛ばしていったから、あれ?っとおもったけど。まさかそれが「伏線」だったとは。
そして、春。突然「A〜ha」の♪テテテ、テッテッテ・・・のあのイントロが始まったので、80年代に洋楽聞いていた世代としては涙もの。ミアは黄色い服。そして二人は再会。車のキーで「プリウス」のキーがズラリだったのは、そんな時代なのかな?
そのあとの夕暮れ時のLAを見下ろす丘の上での「A Lovely Night」はとても素敵なシーン。「ロケ」が多いのもこの映画の特徴。ダンスのあと、いいムードのところで、電話が鳴るのはお約束。
セブがミアの働くカフェを訪ねる。二人で歩きながら、互いの夢の話をする。ちらっと覗いたスタジオは後で再登場。「ジャズは嫌いよ」「ケニー・Gは?」。
黄昏の埠頭でセブが歌う「City of Stars」は、この映画の中でも1・2を争う、素敵な歌。セブのソロもいいけど、中盤のセブとミアのデュエットも、エンドロールのミアのハミングもいいですね。
映画「理由なき反抗」をみる約束だが、グレッグとの食事の約束。ミアは緑色のドレス。抜け出して、 映画館へ。いくらなんでも、スクリーンの前に立ったらダメだよ。そして映画、天文台のシーン。指の行方が気になる二人。いいムード、近づく唇。その時に、フィルムがめらめらと燃えるのも、お約束?
そして天文台での「Planetarium」と、宇宙遊泳のダンスシーンは、もうため息出そう。
夏。セブのお迎えクラクションPart.2。セブのピアノで踊るミアは、赤いTシャツ。 そしてキースと再会する。一人芝居に挑戦するミアは、カフェも辞め、セブの部屋へ引っ越す。
夢の実現のため、セブがバンドに加入。そのステージを見ていてちょっと「小室哲也」を思い出した。
秋。すれ違いといさかい。「あんなのがやりたかったの?」と聞かれたら、小室さんも困る?そして部屋を出るミア。
ミアの一人芝居がさんざんで、それを見ることすらできなかったセブ。この時のカメラマン、誰だっけ?思い出せない。
故郷に帰ったミア。セブの元に一本の電話。急なオーディションのチャンスに、お迎えクラクションPart.3、。 ここで歌った、おばの歌「Audition (The Fools Who Dream)」。この歌が、私は一番好きです。
そして5年後の冬。成功したミアは、あのカフェでコーヒーを買うシーン。「サービスです」まであの時のまま。家に帰れば小さな女の子、そして「夫」。「おっと!」と思った人も多いと思う。その夫婦が出かけた先で、渋滞を避けて、偶然見つけた「セブの店」。そして再会。冒頭の渋滞のシーンには、こんな繋がりもあったのだ。
そのあとの「もしも」に関して、見る方によって感想が違う場面だと思います。私も一回目は「?」だったもの。だけど二回目は、とても切なくて、そして「あたたかくて」、「美しい」場面でした。わたしは、この映画が大好きになりました。
あの時の店、クビになったセブと、ミアのキスシーン。予告編の場面ですね。恋する二人。キースとの再会も素通り。夏に見たスタジオセットを、紫色のドレスで歩くミア。一人芝居は大成功、スタンディングオベーションの観客とセブ。オーディションも合格、パリで踊るシーンのドレスのは純白。ファンタジーチャイルドに恵まれ、幸せいっぱいの二人は、渋滞を避け、「ジャズの店」へ。幸せな時間を過ごす二人…。そして現実の場面。ピアノのを弾くセブを見つめるミア…。去り際の二人の「微笑み」は、最後の魔法です。この映画のチラシ、ポスターの文句「夢を見ていた」。二人は夢を見ていた。そして「夢を叶えた」のですね。このラストに流れる「Epilogue」は、出来事をなぞるように、それまでに使用された曲のフレーズが次々に出てくるから、涙出たよ。
ありがとう。3回目も見るからね。
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