[コメント] エリザのために(2016/ルーマニア=仏=ベルギー)
気持ちの落とし所のない、とても苦みが伴う映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まず、「今のルーマニア」の映画なんて、始めてかもしれない。劇中、その国は、不安定で、乱れた、未来のない国として描かれる。この国から出たい、この国から出してあげたい。
何しろ、夜ならまだしも、朝の人通りがある学校近くの路上で、女の子が襲われて、誰も助けない。その事件も、よくあること。そりゃショックも受けるはず。
そして「エリザのために」、親父は奔走する。人脈を頼りに、受験の不正に手を染める。それが奇しくも盗聴されていて、周囲に火の粉が飛び火する。
その甲斐もなく、親子関係、夫婦関係、そして恋人との関係も、そして事件捜査も、何一つ好転しないまま、映画は終わる。映画を見る私達の気持ちのやり場が見つからないまま。
石を投げたのは、誰?(恋人の息子?、二つの家の距離が判らない)。映像に映っていたのは、娘の彼氏?あと、妻が文句ばっかりでイラつく。何よりもエリザの行動も、感情も、判らない。そんな二人を前に空回りの親父。苦い映画ですね。
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